そして、真剣を使う上で最も気をつけなければならないのは、言うまでも無く「ちょっとした操作ミスで、大怪我をしかねない」ということ。居合道を学んでいる者にとって真剣を使えるようになることは誇りでもあるわけですが、その誇りを顕示したいがための見栄は慎まなければなりません。
ですから、模擬刀を選ぶとき以上に慎重な心持で、自分の技量に見合った長さの刀身を選ぶことが大切になります。自分の技量に合うか合わないかは、実際にはその刀を使って居合の技の一連の動きをしてみることでしか分かりませんが、最終的に決める前の候補をあげる際には、使用している模擬刀と同じ長さか、若干短めであることが目安。
あとは姿の好みと予算によりますが、真剣は一口一口が全て異なりますし、現代刀なら自分に合ったものを作刀してもらうこともできますが、選ぶにしても、作刀してもらうにしても、それなりの時間がかかるので、じっくりと腰を据えて事に当たるようにしましょう。
それから余談ですが、既存の刀を選んだ場合に、自分に合わせようとして“磨上(すりあげ:刀身を短くする加工)”をすることだけは避けてください。刀は居合で使う道具であると同時に貴重な美術品でもありますから、磨上を施すことはその価値を大幅に下げることになってしまいます。
